浄土宗は850年

浄土宗は法然上人がお開きになりました。
平安時代の後期で、令和六年で850年を迎えます。
大きな大きな節目になる年になるでしょう。

浄土宗開門のきっかけ

法然上人は、幼い頃から優秀で勢至菩薩の生まれ変わり、と言われていました。
勢至菩薩と言うのは、弥陀三尊の説明からさせてください。

弥陀三尊について

三尊、というぐらいなので三つの尊い存在が並んでいるさまです。
その三つというのは、阿弥陀如来、勢至菩薩、観音菩薩の御三体です。

引用元:結納屋さん.com

中央に阿弥陀如来、右側に勢至菩薩、左側に観音菩薩がいます。

中央に阿弥陀如来がいるのは、阿弥陀如来だけが慈悲知恵を有しているからです。
その知恵と慈悲を脇侍にいる勢至菩薩、観音菩薩に分け与えているからなんです。

つまり、
中央にいる阿弥陀如来が慈悲と知恵を有しており
左側にいる観音菩薩に、慈悲を分け与え
右側にいる勢至菩薩に、知恵を分け与えています。

この知恵を分け与えられている勢至菩薩の生まれ変わりと言われたのが、法然上人です。

8才の頃に父親を殺され、仏門に入ります。
法然上人についてはこちらの記事にまとめてありました。

浄土宗開宗の文

法然上人が浄土宗を開いたきっかけになるのは、善導大師という中国の高僧が『観無量寿経』を解説した注釈書である【観無量寿経疏】をお読みになった時に
『上より来、定散両門の益を説くといへども、仏の本願に望むるに、意、衆生をして一向にもっぱら弥陀仏の名を称せしむるにあり』
の一文に出会われました。

ちなみに善導大師は、下半身が金色で表されています。
これは半身が阿弥陀如来になっているという解釈から、そうなっています。

善導大師

先ほどの弥陀三尊では、浄土宗西山深草派では
阿弥陀如来は善導大師
知恵の勢至菩薩は法然上人(宗祖)
慈悲の観音菩薩は西山上人(流祖)
としても扱います。

法然上人が上記の一文に出会い、更に観無量寿経の最後に釈迦如来が阿難へ告げた
「汝よ、好くこの語を持て。この語を持てとは、すなわちこれ、無量寿物の名を持てとなり。」
というのも様々な方に仰っていたそうです。
この一文は、南無阿弥陀仏のお念仏が大切であると、ただただお念仏を称えなさいよとお勧めになられました。

浄土宗はお念仏の宗派

浄土宗はお念仏の宗派、と言われるのはこの観無量寿経から来ています。
私もよく知らない時は、まぁ手抜きの宗教、宗派だなぁと思っていました(笑)修行も他の宗派に比べると簡単ですしね。
勉強していくにつれて、かなり深いなぁと実感する日々です。

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