花まつりをやりました

愛知県岡崎市にある浄土宗のお寺馬頭観音寺では、
2020年4月19日に花祭りをしました。

花まつり

花まつりとは

後に悟りを開いて仏陀になられる、ゴータマ・シッダルタの誕生日をお祝いするお勤めです。別名:灌仏会(かんぶつえ)などと言われます。
本来の誕生日は旧暦の4月8日と言われていますので、自坊ではかなり遅い誕生日会となりました。

花まつり

写真のように花御堂の中に、甘茶を満たした灌仏桶の中心に誕生仏を安置し、小さい柄杓を使って灌仏桶の中の甘茶を誕生仏へ掛けてお祝いをします。

花まつり、誕生仏

なぜ甘茶なのか

なぜ、甘茶を使うのか。少し疑問に思ったので調べてみました。
ゴータマ・シッダルタ生誕の逸話はいくつかありますが、全体の流れは似ていました。
場所はルンビニー花園の無憂樹の下、母マヤ妃が無憂樹の葉を触ろうと右手を挙げた時に右脇から出生した。
ここまではどこも変わりません。問題はこの後にいくつか分かれていました。

  • 無憂樹の側には蓮の花が浮いた池があり、太子は蓮の花が受け止めた。
  • 太子は地面に落ち、東方向へ七歩歩まれた

この後に有名な『天上天下唯我独尊』(天が上、天が下、我こそ最も尊き者なり)と仰りました。
この天上天下唯我独尊については、諸説ありますので今回は触れないでください(笑)

天上天下唯我独尊

そして前置きが長くなりましたが、甘茶伝説はこの後だったりします(笑)
一説では

  • あたたかい雨とつめたい雨で天が浄め讃えた
  • 産湯を使わせるために9つの竜が天から清浄の水を注いだ

など産湯に関する伝説が見られました。
これが変じて甘茶になったのか!!!
とも思いましたが、すこし無理があるように感じます。

あたたかい雨とつめたい雨を甘茶で表現したり、竜が天から注いだ水分を甘茶と表現するのはちょっと無理があると感じます。
中国の伝説で「甘露」というのがあるそうです。wikiやグーグル先生に聞いてみると

昔の中国の伝説で、天子が仁政を行った治世に、天が降らせたという甘いつゆ。

と出ます。

これがまさしく、甘茶の由来になっているんだと思いました。
天子とは、天皇の様な人
仁政とは、民衆に恵み深い政治
治世とは、太平の世
のことです。
まさしく、シッダルタ=仏陀となる人(天子)が産まれ、民衆を救う教えを説き(仁政)、太平の世(治世)が訪れる事を祝い甘いつゆが降ったと解釈が出来ます。
それが転じて、今の甘茶を掛ける習慣になったのではないでしょうか。
ちなみに、花まつりという表記は、日本独特なものなようです。

お釈迦様の誕生をお祝いし、合掌(。-人-)。

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